MET 「ドン・ジョバンニ」
ジャパン・アーツ月間 第三弾です。
モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」 全2幕
指揮:サー・アンドリュー・ディヴィス
主なキャスト
ドンナ・アンナ(S):アンナ・ネトレプコ
ドンナ・エルヴィラ(S):メラニー・ディーナー
ツェルリーナ(MS):マグダレナ・コジェナー
ドン・オッターヴィオ(T):マシュー・ポレンザーニ
ドン・ジョヴァンニ(Br):アーウィン・シュロット
レポレロ(B):ルネ・パーペ
マゼット(B):ジョナサン・レマル
騎士長(Br):セルゲイ・コプチャク
実は、MET観るのは初めてです。今回は、ネトレプコとコジェナーを同時に見れて、レヴァインの指揮ならお得!と思ったのですが、レヴァインがキャンセルになってしまいました。
実際、ネトレプコは素晴らしい歌手でした。最初から最後まで安定した声と、表現力。悲しみや、怒りの表現が力強く伝わってきて、今日のタイトルロールは、ドンナ・アンナ?って感じでした。2幕最後の六重唱の時の姿勢が、ちょっと崩れた感じだったのが残念でした。ネトレプコは結構可愛くて、意外(写真でみるとコワイ感じだったので。)カーテンコールの時は天井からつるされた銀のテープ(今日は楽日なので、最後に垂れ幕とテープが降りていた)を体に巻きつけてはしゃいでいました。顔も小さいし、現代のスターだなぁと実感。他の役で是非聴いてみたいですね。
公演全体への感想としては、すぐれた歌手を集めたわりには、フツウにまとまっていて、特筆するところはないというか...。演出や衣装は期待できない(面白みはない)だろうと思っていたので、目をつぶるとして、音楽的にも可もなく不可もなく、といったところでした。
1幕は歌手が舞台を引っ張っている感じでしたが、2幕にはオケも良くなってきました。でも音が心まで訴えてくるには至らず。スターシステムだと、アリアなど美味しいところを楽しむことはできても、全体感にかけてしまうのかな、なんて思ってみたり。レヴァインが指揮していたらどうだったのかなぁ。
あとは、コジェナーは歌は良かったと思うのですが、今ひとつピンとこなかったというか、彼女のよさが出てなかったのかな。ツェルリーナの衣装がどうもいただけなかったせいかもしれません。あの靴は一体、村娘がはく靴なのでしょうか? あの靴をはかせたいなら、舞台全体の時代設定から考え直して欲しい。現代のアメリカで、放蕩を繰り返すドン・ジョバンニ、なんて観たいです(METじゃ無理だろうケド。)
ビジュアル的にも歌手たちは役にハマっているし、ストーリー展開も分かりやすい演出だったので、初めてオペラを観る人には良いと思うのですが、テレビドラマみたいに軽い気分で楽しめてしまう感じで、どうも物足りない気がしました。せっかく舞台でみるなら(それもあのお値段なら)、正気を失うぐらいのモノを観せて欲しいんですけどね...。
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