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2006年8月31日 (木)

8月最後の日

今日で、8月が終わりですね~。
勤め人である現在の私にとっては、いたって普通の木曜日でしたが、学校行ってた頃は、そりゃもうヒサンな日でした。宿題がたくさん残ってたのです、ギリギリまでやらないタイプです、泣きながら図工作品のポスターに絵の具をベタベタ塗っていた覚えがあります(9月1日の朝もやってた)。

つまり、明日からは新学期。高校生で朝の電車が混むんだなぁ...。
新学期、というわけではないけれど、ロイヤルバレエで活躍している吉田都さんが、9月からK-Balletに移籍するということで、今日記者会見があったようです。うーん、喜ぶべきことでしょうが、素直に喜べない気もしている自分がいます。

会社帰りに有楽町へ寄り道したのですが、街がガラガラでした。
明日から学校だからか、さっき地震があったからか、もうバーゲンはやってないからか、有楽町西武が閉まっているからか(行くまで知らなかった...)。
必要な買い物をして、すぐに帰ればいいものを、ついふらふらとHMVへ。

ラトルの「惑星」輸入版は、既に20%引きになっていて驚きましたが、それとは別にコジェナー&ラトルのオペラアリアCD(こちらも輸入版)が出ていたので、へぇ~っと思って試聴しました。あらためて思ったのですが、コジェナーの声はあんまり私好みではないかも。ちなみに、コジェナーは1973年生まれだそうで、ラトルと何歳違うのかな...ついつい先日のプレヴィンとムターの離婚を思い出してしまいました...。いけませんね。

DVDが2枚以上で20%引き、かつポイントがたまっていたので、何故かふら~っとパリ・オペラ座バレエのDVDを買ってしまいました(予定外...)。『シルヴィア』と『ラ・シルフィード』どちらもオレリー・デュポンが出ています。早く見たいな、楽しみだ~。

Sylvia

Sylphide












明日は、銀座王子ホール(ココも今、話題の企業)で、MAROワールドです。でもお目当ては西江王子です! こちらの王子は、今話題の斎藤クンと違って、ハンカチ赤いんですけどね。楽しみ♪

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2006年8月29日 (火)

新国立劇場

今朝の朝日新聞に、新国立劇場の記事が出ていました。

オペラの観客動員数が落ちていることなど、内容は事実をさらりと伝えているものでした。昔から新国に出かけている人が読めば、あ~そうだよね、という内容なのですが、オペラに全然興味が無い方が読んだら、国はこんなことに税金を使ってんのか、けしからん、と思われてしまうかも、とちょっとヒヤヒヤしてみたり。

実際、私自身も行く回数減ってます、新国。
その理由を通勤電車でぼんやりと考えて見たのですが...。

まず、シングルキャストになったのが意外と大きいのでは?
シングルキャストになった時、私自身「じっくり作り上げた舞台が見られる!」と喜んだ記憶があるのですが、舞台の完成度が高まったのかどうか...。以前はファーストキャストを観ていい!と思ったら、セカンドキャストのチケットを買ってもう1回出かけたこともあったのですが、結局1回しか行かなくなったのですよ。

それから、シーズンプログラムに何らか統一性があってもいいと思う。
例えば...
今年はベタにモーツァルトしかしない、その代わりマイナーな作品も上演する!
(個人的には『バスティアンとバスティエンヌ』とか観たい。)

バレエと交互に公演をするなら、『こうもり』みたいに、『マノン』、『カルメン』、『椿姫』、『指輪』、『ロミ・ジュリ』...いくらでもできると思うんですが。

初心者を取り込みたいなら、ヴェルディ等の超有名作品あたりを3回連続にして、スタンプラリーにするとか、資格好きな日本人向けに「新国立劇場オペラ検定 初級」を作ってしまうとか(ちょっと行き過ぎ...?)

あと、オーケストラが借り物ってところがですね、やはり一番の問題なのではないかと。
K-Balletの方が先に専属オケを有するようになって...いいのでしょうか(K-Balletオケが上手いかどうかは別として、マインドの問題。)
オケ公演にもハコを貸し出して、シンフォニーしか聞かないオジサマ達を取り込むとか。

プログラムはもっと凝った感じにして欲しい。
ホワイエのライティングも公演ごとに工夫してもいいのでは。
舞台を観に来ることが目的な、単にオシャレで来る人、が絶対的に減っていると思う。(個人的にはこれは増えなくてもいいけど、欧米には一定数こういったお客がいますよね。)

それから、絶対言っておきたいのは...
トーキョーリングをチクルス上演して欲しい!!
あんなに見ごたえのある舞台は今までなかったよ~。
頼みます。ノヴォ様。

先週、イドメネオの初日C席が簡単に買えてしまい、嬉しいやら、寂しいやら。藤村実穂子さんが出るのだから、絶対に買いだと思うんですけどね...。せっかくある舞台、有効に使っていただきたいです。税金を払っている身としても、満員御礼の新国になって欲しいものです。




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2006年8月26日 (土)

CDを買いました

8月はバレエ三昧でした(が、もっと見たかった。)

来月は『ファルスタッフ』を初めて観るので、そろそろ予習を...。
というわけで、水曜日にHMVへ行ってきました。

録音が新しく、かつお気に入りのブリン・ターフェルが歌っていたので、このCDをお買い上げ。
ジャケ写の赤い服を着たファルスタッフは、ブリン・ターフェルなんです、キュート!
ドイツ・グラモフォン、ベルリンフィル、アバドです。

Falstaff

ベルリン・フィルというところからお察しいただけると思いますが、ライブではなく録音です。大変、綺麗にできておりました。とてもとても完成した美しいCDで...不満はないんだけど、イタリア(もしくは原作としてのイギリス、シェイクスピア)風な、大笑いドタバタ感はないような...それを感じるためにフィレンツェの舞台を観に行くのだから、まあいいか。



ついつい一緒に購入したのがこちら。

Tito

ジャケ写だけみると、カサロヴァのCDかと思いますが、『皇帝ティトの慈悲』です。こちらは
RCA、ミュンヘン放送響、シュタインベルク(輸入版)

昨年、バロックオペラの素晴らしさに目覚めてから、モーツァルトのオペラも再び楽しく感じるようになりました。カサロヴァの声がいいですよ~。来年、東京でリサイタルがあるそうで、とっても楽しみです♪ 先ほどの『ファルスタッフ』に比べると、CDだけで聴いて楽しいのはこちらの方かも。



同時に購入するか迷って、やめたのが、ラトル&ベルリン・フィルのホルスト「惑星」。ちょこっと試聴したんですけれども、「英雄の生涯」の時にも思ったように、キチッとしてスピード感があって、迫力ある音なのは絶対に間違いないんだけど、好きくない...。

うまく言えないけれど、ラトルのCDは映像風とでも言いましょうか。テレビ風っていうか、映画風っていうか、すごく分かりやすく迫力があって、その時は(気分にハマれば)超興奮するけど、でも後に残らない。昔風なドイツのお腹の底にずっしりくるような感じがない。ウイーンフィルみたいな絵画的な感じでもない(同じである必要はちっともないけれど。) ま、だから今ウケるのではないか、と勝手な解釈をしています。好みの問題でしょうね。

このCDには今話題の「冥王星」が一緒に録音されているそうなので、きっと売れることでしょう。タイミングが良いあたりもラトルが時流に乗っている証拠かな?

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2006年8月16日 (水)

バレエフェス「ジゼル」

コジョカル&ルグリの「ジゼル」を観てきました。

正直、ルグリを拝みに行ったつもりが、コジョカルのジゼルにやられてしまいました。思わず1幕、2幕とも最後はボロボロ泣いちゃいました。

ルグリは凄く気合が入っていたと思います。ジャンプも綺麗に決めていたし。でも、ルグリの表現するアルブレヒトは「わかっててやってるんだもんね」なオトナ風で、ちょっとイヤラシイ。未必の故意(恋?)だろう~、とツッコミを入れたくなりました。(ちなみに、マラーホフは無邪気に村人ジゼルを好きになっちゃって、ラブラブしてみたけど、あとで「しまった」とはじめて気づく、うっかり青年風...。)

しかし、そんなオトナなルグリに純粋な愛を捧げるコジョカル・ジゼル。激ヤセもジゼルのための役作りだったのではないかしら、と思うほど可憐で今にも倒れそうな女の子でした。が、もちろん踊りは素晴らしく、隙のない完璧さでした。

あまりにも愛らしく、守ってあげたくなるジゼルなのに...。アルブレヒトは貴族だとばれちゃった時、コジョカルちゃんが「ウソよね?」と抱きつくのに、冷たく顔をそむける。ひどいっ!とルグリを殴りたくなりました(恐れ多い...)。それぐらい入れ込んじゃう、助けてあげたくなるジゼルでした。狂乱のシーン、人によっては激しく踊りまくるだけのこともありますが、「どうして?私の幸せはどこ? ああ、心臓が苦しい...」と、コジョカル・ジゼルはあくまでもはかなく消えていきました。

ヒラリオンはもう何万回も(ウソ)見ている木村和夫。個人的に凄く好きなダンサーですが、ヒラリオンだけはいつ見ても何故か笑えてしまう...。ダウエルさんに仕込んでもらった演技力って、ただオーバーアクションになっただけでは?!とツッコミを入れる。

井脇さんのミルタは相変わらずの怖さでしたが、やっぱり純粋なジゼルの一人舞台でした。なんか言葉にうまくできないけど、ジゼルを観た、っていう満足感と、あまりにも悲しい結末で、終演後はちょっと放心状態でした。コジョカルって凄いダンサーなんだ~ということはしみじみ実感、また別の全幕を絶対にみたいと思います。

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バレエフェス・Bプロ

11日(金)に見てきました。が、その後3日間は毎日14時間以上働いていたので、すでに遠い遠い過去のような気がする...。

「ディアナとアクティオン」
ヴィエングセイ・ヴァルデス&ロメル・フロメタ
神様はこんなにも身体能力のすぐれた人間をお作り下さったものだ、とタメイキが出るくらいの美しさ、素晴らしさ。フロメタのジャンプは凄かった。初めてホセ・カレーニョを見たときと同じような驚きでした。キューバ組は今回のバレエフェスを大いに盛り上げてくれたと思います。キューバ国立バレエ団は来日しないものでしょうか?

「リーズの結婚」
エレーナ・テンチコワ&フィリップ・バランキエビッチ
農村の可愛らしいカップルのパ・ド・ドゥのはずが、都会的でスマートな二人でした。

「幻想-『白鳥の湖』のように」
ジョエル・ブーローニュ&アレクサンドル・リアブコ
以前ルグリ&オレリーでも見たことがあるけど、今回の方がより良かった気がします。といっても、深く静かな作品で、今の記憶ではうまく言葉で表せない...ハンブルクへ行ってぜひ全幕で見たいものです。

「海賊」
イリーナ・ドヴォロヴェンコ&ホセ・カレーニョ
Aプロのときにも思ったけど、カレーニョのジャンプは以前よりは迫力に欠けます、が、ノーブルな踊りにウットリ、こんな奴隷はいないと思うんですけど...? ドヴォロヴェンコはテクもあり、華やかさもあり、良いですね。とっても上品な「海賊」でした。

「ロミオとジュリエット」バルコニーのパ・ド・ドゥ(ラヴロフスキー版)
マイヤ・マッカテリ&デヴィッド・マッカテリ
ラヴロフスキー版は、「二人の心は既に決まっている」状態でバルコニーで密会するシーンなんだと私は思うんです。(比べると、クランコ版は自分たちの気持ちを確かめるきっかけになるシーンとして作られていると思う。)しかしね、兄妹だからという点を割り引いても、デヴィットのロミオじゃ、駆け落ちはできなさそうでした。なんというか、優柔不断そうな、サラリーマンみたいな感じで、一応やって来た程度にしか見えなかったのです。もっとラブラブで頼みますよ~(フィーリンほどとは言わないからさ。)マイヤの方は可愛らしいジュリエットでした。

「カルメン」(アロンソ版)
ガリーナ・ステパネンコ&アンドレイ・メルクーリエフ
斎藤&首藤ペアに比べると、ステパネンコは頭のてっぺんにつけた赤い花が似合うな~(踊りは友佳理さんの方が好き)。メルクーリエフは何で水玉模様のシャツなんでしょうか...(首藤さんに衣装借りた方が良かったのに)。それからあっという間に終わったのでびっくりしました。切り取って見せるのが難しいのかもな~と不完全燃焼。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー
前回のコジョカル&コレーラのはじけまくりなチャイパドに比べると大人しい...。音楽があまりにも踊りのためにコントロールされていて、残念でした。(ケヴァルさんの時はそう思わなかったんだけどな。)

「白鳥の湖」より”黒鳥のパ・ド・ドゥ”
ポリーナ・セミオノワ&フリーデマン・フォーゲル
セミオノワの肩の関節はどんな風になっているんでしょうか...。一人でバキバキ踊るポリーナに対し、フォーゲルの存在感のなさが悲しい。でもフォーゲル君カワイイですね♪ 

「眠れる森の美女」
ルシンダ・ダン&マシュー・ローレンス
Aプロのマッカテリ兄妹があまりにも印象なかったので、見たときにはおおっ、と嬉しくなったけど、今はもうあんまり記憶にないです...。でも今回この二人を見て、オーストラリアバレエ団の来日が楽しみになったことは事実。ダンは本当に良いダンサーだと思います。

「椿姫」より2幕のパ・ド・ドゥ(ノイマイヤー版)
オレリー・デュポン&マニュエル・ルグリ
オレリーの白いドレスが女らしくてウットリしたのもつかの間、ルグリはリフトが大変そうでした。二人の幸せな日々を表現するのに、あんなにも高く持ち上げたりクルクル廻したりしなければいけないのかしら、西洋人の愛の表現って、とか余計なことを考えたりもしたけど、とにかく美しい二人でした。

「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”
ディアナ・ヴィシニョーワ&ウラジーミル・マラーホフ
いや、しかし、この二人は何を踊っても「私たちの世界」ですね。Aプロのオペラ座ペアが魅せた硬質な美しさ(例えるとダイヤモンドそのものを表現している感じ)に比べて、とても人間的な世界(私たち美しいダイヤモンドの精よっ、て感じ)でした。でも別モノとしてみれば、これはこれで楽しかった。

「孤独」
ジル・ロマン&那須野圭右
那須野君の表すものがなんだったのか良く分からなかった。ジルは既にダンサーというよりも表現者って感じですよね。体からメッセージを発しているようでした、が、またもフランス語の壁が...。

「椿姫」より3幕のパ・ド・ドゥ(ノイマイヤー版)
シルヴィ・ギエム&ニコラ・ル・リッシュ
個人的には全然入り込めなかった。何故この作品を選んだのか疑問。アシュトン版のほうにすればよかったのに...。ギエムの赤い髪がうまくほぐれなかった点も興ざめでした。こんなに踊れる二人なら、前回みたいにエク作品とか見たかったなぁ。

「ドリーブ組曲」
アニエス・ルテステュ&ジョゼ・マルティネス
3年前はアダージョだけで予告編みたいになってたもの、ついに全部見れました。作品自体に目新しさはないけど、二人とも楽しそうに踊っていたので、見ててハッピーな気分になりました。衣装は本当に素敵。

「三人姉妹」
タマラ・ロホ&イナキ・ウルレザーガ
ギエムの残像が強すぎて、ダメでした。ロホはもうちょっとオトナになってからの方がいいかもしれません。イナキは...なぜ深緑色?

「マノン」より”沼地のパ・ド・ドゥ”
アレッサンドラ・フェリ&ロバート・テューズリー
フェリのマノンは本当に疲れ果て、最期の力を振り絞ってデ・グリューと気持ちを交わしている感じで涙がでました。今回のベストかも。フェリ素晴らしかった。テューズリーも愛する女性を何とか助けたいという気持ちが出ていて、良かった。この二人意外とあっているのかもしれません。テューズリーのブラウンの長いタイツを見て、Aプロでマラーホフがはいていた白いハーフタイツはステテコみたいだったなぁと思い出し笑いでした。

「ドン・キホーテ」
レティシア・オリヴェイラ&ズデネク・コンヴァリーナ
普通に良かった。キトリは扇を使うバージョンで良かった。ごめんなさい、これ以上覚えてません~。

最期に、佐々木さんが出てきて、ダンサー全員に花束を渡し、その後手ぬぐい投げがありました。私は3階にいたので受け取れなかったけど、ダンサーが嬉しそうに投げているのを見て楽しみました。


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2006年8月 5日 (土)

バレエフェス・Aプロ

開演が15時で、終演が19時半を過ぎていました。
毎度のことながら、観る側も体力勝負です。
今日は舞台に向かってど真ん中で、とても見やすかった♪

まずは初登場オーストラリア・バレエ団の2人。
ルシンダ・ダンは体のラインが綺麗でした。でも近くから見ると筋肉質かな? パワーありそうです。マシュー・ローレンスは、顔立ちクッキリ系、踊りはアッサリ系。踊りは東京バレエ団の木村和夫風?で個人的には好み。オーストラリア・バレエ団の来日が楽しみになりました。

ニコラ・ル・リッシュは「7月3日(世界初演)」で登場。
振付はオペラ座のジェレミー・ベランガール。この作品はニコラの子供が生まれるまでを表したものらしく...と事前に知って見たので理解できました。胎内音がする中で行き場を求めて動き回るニコラ...でも、知らないと何がなんだかわからない状態でしたね(苦笑)。他の人が踊ったら成立しない作品だと思います。でもニコラが一生懸命踊って、最後に恥ずかしそうに笑顔で登場したのを観たら、「ニコラが観れたから、ま、いっか」という結論に落ち着いたのですが。

「白雪姫」はタマラ・ロホとイナキ・ウルレザーガ。ロホは相変わらず小さくてゴムまりみたいにくるくるりん、と回っていました。イナキは前回組んだコホウトコヴァよりは、ロホとのほうが相性良かったんじゃないかな。

「椿姫」はハンブルク組。ジョエル・ブーローニュとアレクサンドル・リアブコ。ブーローニュは死の恐怖と愛の喜びを抱えるはかない女性という感じでとても良かった。リアブコはもう少しノーブルだといいかな、普通の優しいお兄さんという感じでした。以前見た、ルグリ&ルディエールが目に焼きついてしまっているせいかもしれません。

クランコ版「ロミオとジュリエット」はポリーナ・セミオノワとフリーデマン・フォーゲル。クランコ版のバルコニーのパ・ド・ドゥは、若い2人が再会の喜びを瑞々しく表現するシーン。この2人にはぴったりです。しかし、なぜか真っ赤なマントで現れたフォーゲル...それじゃ闇夜を隠れて会いに来た感がないのでは...。セミオノワの顔がものすんごく小さいということを改めて確認しました。フォーゲル君も少し力強くなって嬉しかったです。

「エスメラルダ」を踊ったレティシア・オリヴェイラとズデネク・コンヴァリーナ。目の肥えた観客を魅了するには至らなかったと思います。エスメラルダのヴァリエーションは様々な名ダンサーが踊っているものですし、私も一昨年に観たオレリー・デュポンを思い出して比較してしまいました。演目の選び方も難しいですね。

「オネーギン」アリーナ・コジョカルとフィリップ・バランキエヴィッチ。これも昨年のアイシュバルト&ルグリがデフォルトされている自分としては、むむむ。コジョカルはこの後踊った「春の声」の方が良かったです。バランキエヴィッチは、「レ・ブルジョア」の時とイメージが全然違っていて、役を踊り分けるのがうまいんだな~と感心しました。彼は足のラインが綺麗ですよね。

「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”を踊ったのは、アニエス・ルテステュ&ジョゼ・マルティネス。今回一番の長身ペアです。ダイヤモンドの振付はノーブルで優しい感じなので、悪く言えば平坦でつまらなくなりがちですが、この2人は長い手足を緩やかに動かし続け、美しくやわらかな雰囲気をかもし出していました。衣装がラクロワでキラキラと綺麗です。しかし、「ジュエルズ」はオペラ座の来日公演でも観たはずなのですが、印象が薄い。できれば”ルビー”をもう一度ジロさんで観たいなぁ...。

「白鳥の湖」より”黒鳥のパ・ド・ドゥ”は、イリーナ・ドヴォロヴェンコとホセ・カレーニョ。2人とも安定したテクニックで会場は沸いていました。カレーニョは数年前に比べてジャンプに勢いがないかもしれませんが、相変わらずノーブルで端々まで美しかった。彼は本当に指先が綺麗なんですよね~。手が大きくて、女性のサポートが優しくて、本当に男らしいです。男性ダンサーの手のひら、指先って見過ごされがちですが、本当に重要。レヴェランスまで、カレーニョの指先にウットリでした。

ここで、前半終了。すでに2時間が経過してました。

「扉は必ず...」は、オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリのために、キリアンが一昨年振付けた作品で、フラゴナールの絵画からインスピレーションを受けたそうです。二人は、絵画から飛び出して動いているかのような美しさでした。ゆったりと動きながら、男女の気持ちが絡み合う様子が表現されていましたが、キリアンの難解な振付もやすやすとこなし、コメディ要素もさらりと表現していました。本当に彫刻が動いているんじゃないかと思うほど。この二人が作り上げる世界は、なんといったらよいか、マイセンの陶磁器のような凛とした美しさなんですよね~。本当にチャンスある限り観ておきたいダンサー達です。

「眠れる森の美女」マイヤ・マッカテリ&デヴィッド・マッカテリ、兄妹ペアです。何も悪くはないのですが、印象にのこらなかった。衣装が真っ白で綺麗だった。あと、兄と妹なのにあんまり顔が似てないね...ってバレエの感想じゃないですね。

「コンティニュウム」ルシンダ・ダン&マシュー・ローレンス、再登場です。男女が手のひらをピンと伸ばして、ゆっくり指先をくっつける振りが最初にあって、最後にもあって、あ、コレで終わるんだ~と何となく分かりました。ルシンダ・ダンはやっぱり体育会系だな~なんて思いました。(だんだんバレエの感想じゃなくなってきている、疲れてきたか?)

「ライモンダ」ガリーナ・ステパネンコ&アンドレイ・メルクーリエフ。ステパ姉さん、とメルクリ弟子って感じで、貫禄が違いました。ステパネンコでこの演目もう3回目...。メルクリ君は初見でしたが、若々しくて爽やかです。でも、ウヴァーロフが見たいよぉ...(メルクリ君ごめんなさい。)

「春の声」アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー。ロイヤル組。オケがようやく普通に演奏しててホッとしたのもつかの間、下手からコボーにリフトされて登場したコジョカルの手から、花びらがヒラヒラと舞い散る、美しい~。その後も音楽に乗って軽やかなパが続き、清涼感たっぷりでした。

「カルメン」アレッサンドラ・フェリ&ロバート・テューズリー。プティのカルメン、実は初見でした。フェリのショートカットが凄く似合ってて、意外! テューズリーはあまり印象に残らなかったけど、思ったよりはフェリとバランスとれてたかも。でも、なぜか「カルメン」を見たという感じもしなかった。アロンソ版ばかり見ていて、見慣れないせいかもしれません。

「TWO」シルヴィ・ギエム。真正面から見たので、ライティングの効果が十分に味わえました。衣装のパンツが前回と違って、フリンジつきだった。上半身はタンクトップなので、スポットライトで照らされた筋肉がはっきりと陰影をつけて見えたのですが、本当に凄い身体です。ただ、この作品はボレロみたいに何回も見たくなるものではないかも。

「ベジャールさんとの出会い」ジル・ロマン&那須野圭右、長瀬直義。
ごめんなさい、ノーコメント。ジルの存在感は凄いと思った。あとフランス語が分かるともっと違った感想がでてくるのかも、というのはBBLを見るたびに思うことです(が、フランス語を学ぶには至らず。)

「マノン」より沼地のパ・ド・ドゥ、ディアナ・ヴィシニョーワ&ウラジーミル・マラーホフ。ヴィシはジゼルの時も思ったけれど、全身からエネルギーが溢れてて、死ぬ寸前の女性には全然見えないんですよね。ついでにマラーホフも愛する女についてアメリカ大陸まで流れ落ちてきた、というよりは無理やり連れてこられたみたいで、ヘトヘトな感じでした。(そのわりには、最後の泣き崩れるシーンはアメリカ映画みたいに激しく感情表現してました。)この二人には、死ぬシーンとか似合わないと思う(キッパリ)。それならまた寝室のパ・ド・ドゥをやってイチャイチャ楽しそうに踊るほうが良いんではないかと...

「ドン・キホーテ」ヴィエングセイ・ヴァルデス&ロメル・フロメタ、キューバ組。若くはじけるペア。ポアントでバランスを長く取ったり、フィッシュダイブの前に男性が女性を投げ上げちゃったり、お祭モード全開でした。キューバ人は肉体的能力が全然違いますね。会場も大盛り上がりでした。

このあと、出演者全員でカーテンコールに答えて終了。
いやはや長かった。そのわりにはお客様も熱狂!まではいかず。
これからBプロ、ガラへとだんだん盛り上がるのでしょうか。

それから...バレエダンサー達から「東京フィルってオケはダメよ~」と世界中にばらされても恥ずかしくないのか?って言っちゃいたくなるほど、オケひどかった...。プロなのですから、バレエだろうとも真剣に取り組んで欲しいよ~。

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世界バレエフェスティバル

Fes 第11回世界バレエフェスティバルのプログラムです。
2500円、重たくて持ちづらいですが、読み応えあり。

ページをめくるとまずは主催者の理事長、続いて日本の麻生外務大臣、河合文化庁長官のお言葉があって、その後ずらりと参加者、参加団体の各国大使からのお言葉が続いています。これがけっこう面白い(普通バレエファンはあんまり読まないと思うけど...)

ほとんどの文章が「30周年おめでとうございます」的な書き出しでしたが、その中で、駐日スイス臨時代理大使ラインハルト氏の文章は目を引きました。(以下「 」内は引用)


「ダンスは魔法です。才能に溢れたバレエダンサーたちが、芸術的表現手段として人間の肉体が成し得ることを実証するとき、私たちは魅了されます。ダンスという世界共通語は創造の力強い伝達手段であり、見る人の最高潮の感動を呼び起こすことができるのです。」

ラインハルト氏、バレエを深くご理解されているとお見受けします。
と、いうわけで、私も今日はその魔法にかかってきました。

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2006年8月 4日 (金)

スターダンサーズバレエ団「くるみ割り人形」

今日は、新国立劇場でスタダンの「くるみ」を観てきました。

Nutcracker

会場入口で、熊川哲也さんと中村祥子さんを発見。
今の東京にはいったい、どれだけのバレエダンサーが集っているやら? 世界のバレエの中心地は間違いなく東京だと思われます。

会場は、ほぼ満席。夏休み中、演目も「くるみ」だからか、客席には大勢の子供達が。私の後ろの席の子供達はスタダンでバレエを習っているのか、「あ、○○先生だ~」と上演中喋る。再登場した時も、繰り返し喋る。良い子は上演中は黙ってね!と言おうとしたけど、親に睨まれるかもしれないと思い、やめてしまいました。

そんなわけで、あまり舞台に集中できなかったのですが...。
それ以前に残念ながら、スタダンのダンサー達の質もあまり高いとは言えなかった気がします。特に男性が...。
1幕は振付をこなして順番に踊っている、という程度にしか見えず。
2幕はディベルティスマンなので、全体感を問われないこともあり、楽しんで見れました。クララの林ゆりえさんは、2幕に入ってからはとても良かったです。手の動きが綺麗で、良いダンサーになると思います。

お目当ての吉田都さんは、2幕の金平糖の精。金平糖の踊りは、多分正味20分もない短さ...。正直な気持ち、もっともっと、も~っと都さんを観ていたかったです。

都さんが登場した時には舞台上がパァーっと明るくなった気が。立っているだけなのに、目が釘付けになってしまうほど、物凄い存在感です。踊り始めても、音を正確に動きにして、やわらかな表情のまま次々とパを美しく決めていく。終始穏やかな笑顔で、体全体から幸せ感がにじみ出てました。もう完全に別格で、「私は今まで何を見てたのやら?」と思ってしまい、結局、さっきの不満なんてどこへやら、完全にウットリしてしまった私でした。

ボネッリもロイヤル風のやわらかな動きで綺麗にパを決めていました。
1幕で王子が登場した時は「やっと見られる男性ダンサーよ~」と、嬉しくなりましたが、比較論でなくとも、品の良いダンサーだと思います。イタリア出身だそうですが、ノーブルでおとなしそうに見えるな~。最後にクララに投げキスして去っていくシーンは、さすがイタリア男? とっても甘い優しい投げキスで、大切な気持ちがひしひしと伝わってきました。

今日は久々の舞台鑑賞でした。ワクワクして出かけたのに、お子ちゃま達にやられて一瞬かなりブルーになりましたが...。
結局は「素晴らしいものを観ることができて幸せ♪」に落ち着いてよかった。吉田都さん、本当に素晴らしい人です。これからも機会を逃さず観たいダンサーです。(観たことない方、絶対にお薦めします。)

・・・明日は世界バレエフェスAプロです。
アドレナリンだかドーパミンだかが出まくって、興奮の一日になることでしょう。

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