2月文楽公演
今年の舞台初めは、2月になってしまった・・・。
国立劇場の2月文楽公演、2部、3部と観て参りました。
2部からにして正解だったな~と思ったのは幕が開いてすぐ。
舞台の上は、桜が咲き乱れて綺麗だったんです!
おもわずほんわか胸があったかくなって、目尻がうるうるしてしまいました。
観劇の良さの一つですが、あっという間に『非日常』の世界にトリップ!
外の寒さなど、一瞬にして忘れてしまいました。
それからもうひとつ、幕が開く前に納得したことが。
今回のプログラムに寄せて、茂木健一郎さんが文章を書いています。
その中に、『舞台上では、喜び、哀しみ、怒り、絶望、不条理、不安、悲嘆など、人間が本来持っている感情の振れ幅がすべて含まれている。役者とともに感情のアップダウンを経験し、劇場を出る時には、あたかも魂が浄化されたようにも感じる。普段使っていない脳内の感情回路の機能を用いることで、あたかも「マッサージ」を受けたような効果が上がるのである。』という記述がありまして、うーーーーん!納得!!!
以前、友人から舞台のよさって何?と聞かれた時に、私は「座りながらにして、非日常にトリップできることだよ。良い小説を読んだ時も、家に居ながらにして違う自分になっている感じを受けるけれど、それを他人の表現するパワーを受け取りながら感じられるのが、舞台の良さだよ」と説明したのですが、観終わってスッキリした気分になるのは、脳内マッサージを受けていたからなんですねぇ・・・。おっと、話がずれました。
2部は「二人禿」「鴺山姫捨松」「壺坂観音霊験記」
3部は「義経千本桜」です。
二人禿は、愛らしい女の子の動きや舞台の美しさを見ているだけで、気分も明るく、心地よくなります。代わって鴺山姫捨松では、桐の谷と浮船が梅の枝を折って振り回しながら言い争うシーンは、見ごたえがありつつも、梅がきれいで悪くないシーンです。壺坂観音霊験記では、簑助さんと勘十郎さんの師弟共演、住大夫さん&錦糸さんの共演と、眼にも耳にも幸せなシーンが満載でした。簑助さんの使うお里が、小刻みに震えていて「ああ、息が上がっているんだ」と感じたり、本当に細やかな動きまで美しかったです。
義経千本桜は、狐忠信の一挙手一投足が楽しめる、初めての人でもわかりやすい部分の上演です。私もどちらかというと、時代物は苦手なのですが、今回は全然問題なし、勘十郎さんの活躍を目を見開きながら、拝見いたしました。ラストの仕掛けもおおっ、文楽でもここまでやるんだ~とびっくり。4列目に座っていたので、間近で見て、ややハラハラしましたが。(幕が閉まってからスタッフが大きな声で、気をつけろ、とか言ってたのですが、大丈夫だったのかな??)こちらも、舞台設定は春で、本当に最後まで春一色に楽しめました。
外に出たら、ひんやりとした冬の空気で一瞬身震いしましたが、今年初の脳内マッサージを受けた私は、心温かく、足取り軽く、ジョギングをする人の中を一人のんびり、お堀沿いに日比谷まで歩いて帰りました。
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