開演が15時で、終演が19時半を過ぎていました。
毎度のことながら、観る側も体力勝負です。
今日は舞台に向かってど真ん中で、とても見やすかった♪
まずは初登場オーストラリア・バレエ団の2人。
ルシンダ・ダンは体のラインが綺麗でした。でも近くから見ると筋肉質かな? パワーありそうです。マシュー・ローレンスは、顔立ちクッキリ系、踊りはアッサリ系。踊りは東京バレエ団の木村和夫風?で個人的には好み。オーストラリア・バレエ団の来日が楽しみになりました。
ニコラ・ル・リッシュは「7月3日(世界初演)」で登場。
振付はオペラ座のジェレミー・ベランガール。この作品はニコラの子供が生まれるまでを表したものらしく...と事前に知って見たので理解できました。胎内音がする中で行き場を求めて動き回るニコラ...でも、知らないと何がなんだかわからない状態でしたね(苦笑)。他の人が踊ったら成立しない作品だと思います。でもニコラが一生懸命踊って、最後に恥ずかしそうに笑顔で登場したのを観たら、「ニコラが観れたから、ま、いっか」という結論に落ち着いたのですが。
「白雪姫」はタマラ・ロホとイナキ・ウルレザーガ。ロホは相変わらず小さくてゴムまりみたいにくるくるりん、と回っていました。イナキは前回組んだコホウトコヴァよりは、ロホとのほうが相性良かったんじゃないかな。
「椿姫」はハンブルク組。ジョエル・ブーローニュとアレクサンドル・リアブコ。ブーローニュは死の恐怖と愛の喜びを抱えるはかない女性という感じでとても良かった。リアブコはもう少しノーブルだといいかな、普通の優しいお兄さんという感じでした。以前見た、ルグリ&ルディエールが目に焼きついてしまっているせいかもしれません。
クランコ版「ロミオとジュリエット」はポリーナ・セミオノワとフリーデマン・フォーゲル。クランコ版のバルコニーのパ・ド・ドゥは、若い2人が再会の喜びを瑞々しく表現するシーン。この2人にはぴったりです。しかし、なぜか真っ赤なマントで現れたフォーゲル...それじゃ闇夜を隠れて会いに来た感がないのでは...。セミオノワの顔がものすんごく小さいということを改めて確認しました。フォーゲル君も少し力強くなって嬉しかったです。
「エスメラルダ」を踊ったレティシア・オリヴェイラとズデネク・コンヴァリーナ。目の肥えた観客を魅了するには至らなかったと思います。エスメラルダのヴァリエーションは様々な名ダンサーが踊っているものですし、私も一昨年に観たオレリー・デュポンを思い出して比較してしまいました。演目の選び方も難しいですね。
「オネーギン」アリーナ・コジョカルとフィリップ・バランキエヴィッチ。これも昨年のアイシュバルト&ルグリがデフォルトされている自分としては、むむむ。コジョカルはこの後踊った「春の声」の方が良かったです。バランキエヴィッチは、「レ・ブルジョア」の時とイメージが全然違っていて、役を踊り分けるのがうまいんだな~と感心しました。彼は足のラインが綺麗ですよね。
「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”を踊ったのは、アニエス・ルテステュ&ジョゼ・マルティネス。今回一番の長身ペアです。ダイヤモンドの振付はノーブルで優しい感じなので、悪く言えば平坦でつまらなくなりがちですが、この2人は長い手足を緩やかに動かし続け、美しくやわらかな雰囲気をかもし出していました。衣装がラクロワでキラキラと綺麗です。しかし、「ジュエルズ」はオペラ座の来日公演でも観たはずなのですが、印象が薄い。できれば”ルビー”をもう一度ジロさんで観たいなぁ...。
「白鳥の湖」より”黒鳥のパ・ド・ドゥ”は、イリーナ・ドヴォロヴェンコとホセ・カレーニョ。2人とも安定したテクニックで会場は沸いていました。カレーニョは数年前に比べてジャンプに勢いがないかもしれませんが、相変わらずノーブルで端々まで美しかった。彼は本当に指先が綺麗なんですよね~。手が大きくて、女性のサポートが優しくて、本当に男らしいです。男性ダンサーの手のひら、指先って見過ごされがちですが、本当に重要。レヴェランスまで、カレーニョの指先にウットリでした。
ここで、前半終了。すでに2時間が経過してました。
「扉は必ず...」は、オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリのために、キリアンが一昨年振付けた作品で、フラゴナールの絵画からインスピレーションを受けたそうです。二人は、絵画から飛び出して動いているかのような美しさでした。ゆったりと動きながら、男女の気持ちが絡み合う様子が表現されていましたが、キリアンの難解な振付もやすやすとこなし、コメディ要素もさらりと表現していました。本当に彫刻が動いているんじゃないかと思うほど。この二人が作り上げる世界は、なんといったらよいか、マイセンの陶磁器のような凛とした美しさなんですよね~。本当にチャンスある限り観ておきたいダンサー達です。
「眠れる森の美女」マイヤ・マッカテリ&デヴィッド・マッカテリ、兄妹ペアです。何も悪くはないのですが、印象にのこらなかった。衣装が真っ白で綺麗だった。あと、兄と妹なのにあんまり顔が似てないね...ってバレエの感想じゃないですね。
「コンティニュウム」ルシンダ・ダン&マシュー・ローレンス、再登場です。男女が手のひらをピンと伸ばして、ゆっくり指先をくっつける振りが最初にあって、最後にもあって、あ、コレで終わるんだ~と何となく分かりました。ルシンダ・ダンはやっぱり体育会系だな~なんて思いました。(だんだんバレエの感想じゃなくなってきている、疲れてきたか?)
「ライモンダ」ガリーナ・ステパネンコ&アンドレイ・メルクーリエフ。ステパ姉さん、とメルクリ弟子って感じで、貫禄が違いました。ステパネンコでこの演目もう3回目...。メルクリ君は初見でしたが、若々しくて爽やかです。でも、ウヴァーロフが見たいよぉ...(メルクリ君ごめんなさい。)
「春の声」アリーナ・コジョカル&ヨハン・コボー。ロイヤル組。オケがようやく普通に演奏しててホッとしたのもつかの間、下手からコボーにリフトされて登場したコジョカルの手から、花びらがヒラヒラと舞い散る、美しい~。その後も音楽に乗って軽やかなパが続き、清涼感たっぷりでした。
「カルメン」アレッサンドラ・フェリ&ロバート・テューズリー。プティのカルメン、実は初見でした。フェリのショートカットが凄く似合ってて、意外! テューズリーはあまり印象に残らなかったけど、思ったよりはフェリとバランスとれてたかも。でも、なぜか「カルメン」を見たという感じもしなかった。アロンソ版ばかり見ていて、見慣れないせいかもしれません。
「TWO」シルヴィ・ギエム。真正面から見たので、ライティングの効果が十分に味わえました。衣装のパンツが前回と違って、フリンジつきだった。上半身はタンクトップなので、スポットライトで照らされた筋肉がはっきりと陰影をつけて見えたのですが、本当に凄い身体です。ただ、この作品はボレロみたいに何回も見たくなるものではないかも。
「ベジャールさんとの出会い」ジル・ロマン&那須野圭右、長瀬直義。
ごめんなさい、ノーコメント。ジルの存在感は凄いと思った。あとフランス語が分かるともっと違った感想がでてくるのかも、というのはBBLを見るたびに思うことです(が、フランス語を学ぶには至らず。)
「マノン」より沼地のパ・ド・ドゥ、ディアナ・ヴィシニョーワ&ウラジーミル・マラーホフ。ヴィシはジゼルの時も思ったけれど、全身からエネルギーが溢れてて、死ぬ寸前の女性には全然見えないんですよね。ついでにマラーホフも愛する女についてアメリカ大陸まで流れ落ちてきた、というよりは無理やり連れてこられたみたいで、ヘトヘトな感じでした。(そのわりには、最後の泣き崩れるシーンはアメリカ映画みたいに激しく感情表現してました。)この二人には、死ぬシーンとか似合わないと思う(キッパリ)。それならまた寝室のパ・ド・ドゥをやってイチャイチャ楽しそうに踊るほうが良いんではないかと...
「ドン・キホーテ」ヴィエングセイ・ヴァルデス&ロメル・フロメタ、キューバ組。若くはじけるペア。ポアントでバランスを長く取ったり、フィッシュダイブの前に男性が女性を投げ上げちゃったり、お祭モード全開でした。キューバ人は肉体的能力が全然違いますね。会場も大盛り上がりでした。
このあと、出演者全員でカーテンコールに答えて終了。
いやはや長かった。そのわりにはお客様も熱狂!まではいかず。
これからBプロ、ガラへとだんだん盛り上がるのでしょうか。
それから...バレエダンサー達から「東京フィルってオケはダメよ~」と世界中にばらされても恥ずかしくないのか?って言っちゃいたくなるほど、オケひどかった...。プロなのですから、バレエだろうとも真剣に取り組んで欲しいよ~。